月組エリザベートを観劇して……
今日、とても驚いたニュースを目にしました。
ミュージカル エリザベートが映画化企画中。
かなり驚きました。
ミュージカルが好きな方にはとっても有名な作品ですが、これで『オペラ座の怪人』や『レ・ミゼラブル』のように誰もが知るミュージカル作品になるのか……。
本当に映画が公開されたら、さらにミュージカルのチケットがとれなくなりそうで、不安です……。
楽曲が素晴らしいこの作品。
映画にしても、満足感たっぷりの素晴らしい作品になると思うのですが、史実が基になっているミュージカルなのであまりイメージがわかないです。
そして、『トート(死)』をどう映画に登場させるか……。
気になります……。
まだ企画の段階なので、今からわくわくしても早すぎるのですが、良いニュースを再び聞くことができるように祈りたいと思います!!
今日は1か月ほど前に観劇した月組 エリザベートについて綴ります。
既に記憶が薄れつつあるのですが、これ以上観劇の感動を忘れないように記録に残すことにしました。
ミュージカル エリザベートはオーストリア=ハンガリー帝国の皇妃 エリザベートの人生をミュージカル化したものです。
宝塚歌劇では、トップスターという独自の制度?があるので、『トート(エリザベートにつきまとう死)』が主役になった、宝塚版のエリザベートが公演されています。
宝塚歌劇団ではこのエリザベートという作品の公演は今回で10回目となります。
かなりの人気演目で公演されるたびにチケットがとれないことで有名で、土日の東京宝塚劇場のチケットなんて絶対にとれないと思っていたのですが、プレイガイドの抽選があたり、無事観劇することができました。
そのうえ席がかなり前方の下手で、演者の熱量をひしひしと感じることができました。
舞台を観劇しての感想ですが、
花組のエリザベートがミュージカルらしいエリザベートだったとするのなら、月組のエリザベートは芝居のエリザベートでした。(といっても、宝塚歌劇団創立100周年以降に宝塚歌劇にはまったので、実際に客席からエリザベートを観たのは今回が初めて。)
ルキー二の劇中の言葉を借りるなら『エリザベートが生きた時代の連中』を月組は細かく丁寧に作り上げていたように感じます。
〇〇の男や〇〇の女のように名前がついていない役にもそれぞれの人物描写、考え、歴史が見えたように感じました。
個人的にぞっとしたのは第2幕第15場 エピローグ。
きよら羽龍ちゃんが演じる男の子が通行の男、通行の女に鳥が羽ばたいているとジェスチャーで伝える様子。
劇中で私が踊る時という歌で死であるトートがエリザベートに対して「かもめよ」と呼びかける部分があります。
史実として、エリザベート自作の詩にも、かもめが登場します。テレビ番組で知ったことですのでうろ覚えですが、自由をテーマにした詩だったような気がします。
このかもめがエリザベートにとって自由の象徴であり、ミュージカルエリザベートにとっては自由=死なので、男の子が通行人に伝えているジェスチャーによって、これからエリザベートに起きることを表しているのではないか……と。
この演技は今までの宝塚で上演されたエリザベートにあったシーンなのか、とても気になっています。
主なキャストについての感想ですが、トップスター 珠城 りょうさん演じるトートですが、思っていた以上に似合っていました!
ゆるくウェーブした金色の長い髪に青と緑のメッシュが入ったヘアスタイル、真っ白なお顔とかなり個性的なビジュアルでしたが、とても様になって新たなトート像を作り上げていたと思います。
今回の公演で退団した愛希れいかさんのエリザベートはエリザベートの負の部分をしっかり表現しながらも(自己愛が強く、人を信じられない)自立した進歩的な女性として好演していたと思います。
第1幕第11場で歌うわたしだけには圧巻でした。
感動しました。
ただ感動したという言葉につきます。
美弥るりかさんのフランツ(皇帝フランツ・ヨーゼフ1世)はエリザベートをとても愛している様子が伝わりました。
エリザベートが亡くなったとき、フランツが「わたしがシシー(エリザベートの愛称)をどれほど愛したか、そなたにはわかるまい」と嘆き、
「この世はどこまで余を苦しめれば気が済むのか」と泣き崩れたらしいと知っていたので
フランツの役作りがエリザベートをとても愛しているフランツだといいなと思っていました。
美弥さんのフランツがフランツのエリザベートへの愛がとても表現されたものだったので、嬉しかったです。
そして、心に刺さりました。
フランツ・ヨーゼフ1世については調べれば調べるほど興味深い人物だと思うので、ぜひその人生について記したものを読みたいと思っています。
エリザベートに出会い、恋に落ち、結婚を決める第1幕第11場の「好きだ」とエリザベートに語りかけるところに胸がときめきました。
身分違いでも、今後の生活がどんなに困難で不安があるものでも、あんな風に愛をささやかれたら誰でも結婚すると思います。
あの場面で胸をときめかせた女性はどれくらいるだろうか。(山ほどいる)
有名な鏡の間で、エリザベートが「陛下とともに歩んで参ります。」と告げたときの美弥さんの表情がとてもよかったです。
何とも言えない表情でした……。
フランツにとって母と妻の板挟みのなかで、苦渋の決断で母を選ばず妻を選んだというシーンなのですが、皇帝として育てた母を裏切っても、エリザベートの愛を選んだというシーンでこれから共に歩んでいく未来に期待している様子がわかり、この後の結末を知っている身からするととても切なかったです。
フランツ・ヨーゼフ1世が好きすぎて、ついつい長文になってしまいました。
まだ、月城かなとさんのルキーニ、そして千海華蘭さんのラウシャーについて綴りたいので、次回少しですが月組エリザベートの感想を綴ろうと思います。
長々とまとまりのない文章ですみませんでした。
読んでいただき、ありがとうございます♡