2018年観劇感想②~『凱旋門-エリッヒ・マリア・レマルクの小説による-』『Gato Bonito!!~ガート・ボニート、美しい猫のような男~』
あと僅かで2019年……
慌てて
前回の続き、2018年観劇感想②~『凱旋門-エリッヒ・マリア・レマルクの小説による-』『Gato Bonito!!~ガート・ボニート、美しい猫のような男~』について、語ります。
今年の夏に私が観劇したミュージカル『凱旋門-エリッヒ・マリア・レマルクの小説による-』は宝塚歌劇団で2000年に雪組で公演された作品の再演になります。
私は観劇するにあたって、再演の場合は初演や前作の映像を見たり、原作があれば原作を読んだりと準備をして観にいくタイプなのですが、今回は何も準備せず、まっさらな状態で観劇しました。
ですが、昔からの宝塚歌劇ファンの方たちが名作の一つあげるミュージカルの一つとして
『凱旋門-エリッヒ・マリア・レマルクの小説による-』の名前だけは知っていたので、この名作の観劇を本当に楽しみにしていました!
宝塚歌劇団の場合、劇団四季のように同じ演目をロングランすることはほとんどありません。
「再演したら観に行こう!」と思ってもその再演がいつになるかわからない、ましてや再演がもともと予定されていない場合が多いので、私は名作と言われつつもこの作品を客席から観劇できるとは発表されるまで全く思っていませんでした。
そして何より、そんな貴重な再演の主演を初演当時雪組トップスターとして主演した轟悠さんが再び主演として出演してくださることが衝撃でした。(さらに貴重)
(轟悠さんは真琴つばささんが月組トップスター時代の雪組のトップスターで、今もなお宝塚歌劇団の専科で男役として活躍されていますが、私は舞台で観るのは今回が初めて。)
観劇してみての感想ですが、轟悠さんの演技を直に観ることができて感動の一言に尽きます。
円熟した男役の技術。
カッコいい……という言葉しか出てきません。
第二次世界大戦を目前にしたパリが舞台なので、ストーリーとしてはとても暗く、重たいです。
主役のラヴィックはドイツからの亡命者のため隠れて生きることしかできず、仇敵を探し、復讐することだけを考えていたところにジョアンに出会い、恋に落ちます。
復讐だけのために生きる死んだような男が恋をすることによって生きる希望を持つ……というストーリーです。
轟さんが演じることで、ラヴィックの過去からくる人生観に重みが出て、とてもよかったと思います。
特にジョアンについて苦悩する場面
仇敵を殺す場面。
腕の中でジョアンを失ってしまう場面。
轟さんの演技が情感たっぷりで、轟さんが演じるラヴィックだからこそこんな気持ちになれるのかな、と思う演技でした。
ボリス役の望海風斗さんは安定の歌唱力で、物語のストーリーテラーを担っていました。
トップスターがやる2番手役もなかなかいいもので、いつもよりも舞台がさらにしまっていた気がします。
太陽のように天真爛漫。
でも影のある、1人では生きていけないジョアンを真彩さんらしく演じられていたと思います♡♡
そして、やっぱり望海さんと同様、圧倒的な歌唱力。
特にラヴィックとバカンスにきて、楽しんでいる場面で歌う
宝石いっぱいのトランク盗んで~のお歌が本当にジョアンのかわいらしさが全開でよかったです。
ミュージカル自体は宝塚歌劇らしいかと聞かれると、『らしくない』ミュージカルですが、
宝塚歌劇で名作と語り継がれるのがよくわかるお話、舞台でした!
観に行って本当によかったです。
そして、併演ショー
『Gato Bonito!!~ガート・ボニート、美しい猫のような男~』。
個人的にラテンショーが好きなので、本当に楽しかったです。
黒塗りのお化粧を見るだけで心がわくわくします。
終始、トップコンビの歌の暴力とも言える美声を浴びているせいか、体感時間が15分くらいでした……。
ショーの中詰め、雪組の生徒さんが銀橋を学年順で渡るシーンがあるのですが、
それが本当に楽しくて、かわいい!!!
生徒さんがすごい笑顔で歌い渡っているので、テンションがかなりあがりました。
トップコンビのコパカバーナはトップコンビの二人ともが歌が上手いとこういう迫力ある名場面が出来上がるんだな、とひたすら感動しました。(赤色のお衣装も素敵でした♡♡)
来年も雪組が本当に楽しみです。
今から来月のファントムが待ち遠しい……。